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2007年最後に墨と戯れる [オランダビール]

 家族、職場の仲間、友人、、周囲の人間すべてから、よくもって3ヶ月(寿命のことではありません)、
1年続いたら奇跡と言われながら初めた書、20年続いています。奇跡は人知れず
起きているのです(笑)。
ワープロがレンタルでやっと出回り始めた頃、真っ先に飛びついて機械印字にどっぷり
はまってたのですから無理もありませんが。

 所属してる団体のメイン書展が毎年恒例で年末年始に大々的に開催されます。10月頃より
約2ヶ月、作品作りに励むわけですが、これも毎年恒例、、全然書けない。。。
今年も時間切れ提出となりました。


 増え続けるボツ作品の山。


作品作りも終盤、壁に貼り付けて出品作品を選ぶのですが、出るのは先生の駄目だし
ばかり(^_^;)

結局毎年時間切れで終了。とにかく、作品作りが終わるとホッとします。
これが終わらないとお正月が来ません。

先日、会場を偵察に行ってきました。自分の作品の前では、こんな下手なの誰が書いたの?
と言いたげにさっと通り過ぎます。写真を撮るときもその部屋に誰もいなくなる瞬間を
じっくり待ちます。そうやって写した2007年の駄作がこれです。

これでも全紙を約200枚書いた結果。産みの苦しみってこんなんでしょうね(笑)。
とにかく、これで年が越せるのですから良しとしましょう。

 書についてもう少し。。
年に数回の書展以外、競書雑誌の月例の課題を書きます。私のやってる雑誌は
元々ペン字の雑誌だった事もあり、毛筆も極めてオーソドックスな綺麗な字がお手本と
なっています。

 一方、私の直接の先生はかつて日本中を席捲した「鈴木翠軒」先生の流れをくむ会派、
属に翠軒流と言います。翠軒先生は愛知県出身で今や過去の人といえども愛知県は
翠軒流のメッカのようです。まあ、書に流派も無いものだ思いますが、洋楽にしても結局
誰に師事したかが重要な要素になってるのですら仕方ないのかな。

もう随分前のことですが、その鈴木翠軒先生の遺作展が名古屋の小さなギャラリーで
開催され早速行ってきました。
名前だけは知ってても実際の作品を見たことがありませんでした。


これぞ鈴木翠軒、、鳥肌が立ちそうなほどすばらしいのですが、書をやってない
大多数の人が見ればミミズが這ってるとしか見えないかも知れません。

右側の楷書作品のごとく、淡墨で、細くて、点画が鋭く今の教育書道の字とは少し違っています。
鈴木翠軒先生は小学校、中学の教育書道のお手法をほとんど執筆されていたようなので、
当時はみんなこのような字を目標に練習にはげまれた事でしょう。


この作品みてあまりに今の自分の先生の字と似てるのでびっくり。先生の原点が
翠軒作品にあることを改めて納得。最も後日先生に思ったとおりいったら、全然レベルが
違いますとおっしゃってましたが(笑)

来年はもう少し自分でも納得できる字が書けたらいいですけど、、。

さあて、今宵のビールはオランダでは最も一般的なビール、grolsch
(グローシュ)、ピルスナータイプ。。ヨーロッパで3年連続金賞だそうですが、
どの程度価値ある金賞なのかは?です。コクとキレで勝負ってな感じのビールです。

 


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暇なフォトグラファー

素晴らしい!!
by 暇なフォトグラファー (2007-12-22 01:04) 

Cecilia

素晴らしいです!
私は書道(・・・というかお習字)は小4までしか習いませんでした。
教職取る時に必修の授業で非常に苦労しました。
周りの子はみんな上手だったのでもっと真面目にやっておけばよかったと後悔。
娘達にもお習字はさせませんでしたが、やはりやらせておけばよかったと後悔しています。
by Cecilia (2007-12-22 05:08) 

書とは高尚な趣味を・・・・
すばらしいです。
by (2007-12-22 09:30) 

Silvermac

当県安芸市も書道の盛んなところで有名書家、川谷横雲、川谷尚亭兄弟、手島右卿等もここの出身です。
by Silvermac (2007-12-22 10:26) 

侘び助

すらすらと書きたくて、入会するも1年で挫折
あれから12年・・・今もミミズがヨタヨタ~
by 侘び助 (2007-12-22 10:49) 

TaekoLovesParis

aranjuesさんの記事のどこかで、書道のことを読んで、多趣味でいらっしゃると感心したんですよ。鈴木翠軒先生はこういう書風なんですね。一見しただけど、筆の流れの虜になりそう。まさにアートですよね。aranjuesさんの
作品の左側の字(蔵ですか?)が好きです。そっと誰もいないのを見計らって撮るというところ、お気持よーくわかります。
by TaekoLovesParis (2007-12-22 11:56) 

大きな半紙に書くときは 緊張もするのでしょうけど 
なんだかわくわくしそうですね♪ 
by (2007-12-22 12:29) 

coco030705

こんにちは。
書のことはよくわかりませんが、素晴らしい作品だと思います。
200枚も書かれたのですか!そのエネルギーに感服します。
とってもすっきりした男前な書体ですね。きっとご本人もすてきな
ドクターなんだろうなと想像しちゃいました。

aranjuesさん、良いクリスマスとお正月をお過ごしくださいませ。  
                                   ココより
by coco030705 (2007-12-22 14:07) 

月と、

うま~!すごいキレイ・・・・ええねぇ・・・・。
授業で筆を持つ以外習うこと無かったですがなにか?(笑)
幼稚園のとき書道行きましたが。初歩でまだ「円」を書いたりと(笑)
すばらしい~書き換えるっていう作業が私には・・・・・無い(-∀-)えへ。
200枚・・・・。うへ~(T∀T)無理・・・(爆)
ちなみにボールペン字は3日で挫折・・・そんな月と、です(情けない)

繊細でとても素敵な書ですね♪
ぜひ私にも一筆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。「健」ですか?(爆)
by 月と、 (2007-12-22 14:35) 

お散歩爺

書は人それぞれに違った個性があるように思えます。
aranjues さんのも見たこと無い独特の個性がありますね。
書とは・・・・個性の表現・・・なんでしょうね?。
by お散歩爺 (2007-12-22 14:44) 

2ndLT

書は芸術ですね。
普段から字を書くことをしなくなった僕もたまにはPCから離れて
落ち着いて字を書いてみることも大切だと言うことが分かりました。
by 2ndLT (2007-12-22 15:25) 

文化の最高の芸術は書だそうです。。まさに心が顕れる芸術ですね。。
水郷はとても及びませんよ。。
by (2007-12-22 20:58) 

さねさし

翠軒先生の流れるような 雰囲気を上手に作品にされて感心いたしました
私は かなが専門でこういう大字を一度発表したいと思うのですが エネルギーが要りそうですね かなは神経ばかり使って別な意味でエネルギーが要ります ほんとに一度 発散して書いてみたいと憧れます
by さねさし (2007-12-22 22:33) 

Gamaoyabeeeen

スバラシイですね!
私も興味はありますが、なかなか・・・一種の修行のようなところもあるんじゃないかと・・・違います!?
by Gamaoyabeeeen (2007-12-23 00:13) 

kaoru

おはようございます。素晴らしいですね。
私は、PCに頼ってばかりで字を書くことも減って
益々汚い字になる一方です・・・
書は、芸術で本当に素晴らしいですね。
by kaoru (2007-12-23 10:21) 

ゆっきぃ

ワタシは友人の何とか賞をとった書を見て、
「ちょっと雑だね・・・」とか言ってしまった書道音痴です(^^;
年賀状の季節になると、やっぱり習字は習っておくべきだったと
毎年思います。素敵な書・・・憧れです♡
by ゆっきぃ (2007-12-23 11:57) 

春分

バランスとかは絵画と同じですから、良し悪しはある程度わかります。
いい作品ができましたね。ただ何と書いてあるかわからないのが残念です。
by 春分 (2007-12-23 18:18) 

aranjues

暇なフォトグラファー さんへ
有り難うございます。一度として満足に書けたことはありませんが。


 Ceciliaさんへ
続いてる一つの原因は、墨に香がいらついた気持ちを安らがせてくれる
事です。昔はこんな事感じたこともありませんでしたから。
始めるのは何時でもできますよ。

 ゆきさんへ
墨の香にはまりました。
ジャパネスクな事が好みですから、ゆきさんのアイコンの
画像が印象的だったのもそのためです。


 SilverMacさんへ
川谷横雲、川谷尚亭、手島右卿、名前だけは聞いたことがあります。
安芸市のご出身なんですね。1地方都市からこれだけの書家が
輩出されるのも何かその年独特の土壌が有ったのかもしれませんね。


 侘び助さんへ
何か自分の好きなこと続けることが一番です。
侘び助さんはフラワーアレンジメント(と呼べばいいのでしょうか?)
で素敵な作品を作っていらっしゃって、すばらしいと思います。
by aranjues (2007-12-23 19:56) 

渋樹

こんばんは。
一年の節目に素晴らしいことだと思います。
書の世界は憧れであります。
by 渋樹 (2007-12-23 21:08) 

aranjues

Taekoさんへ
趣味と言われたらビールと書ですからね~。全然多趣味などではありません。絵が全くわからない替わりに書は多少解りますので、希少価値は
まだあるかなと思っています。筆にも墨にも紙にももてあそばれていますが、それを楽しんでいます。

 みほさんへ
全紙を制することはホントに難しいです。適当な緊張感は気分
いいものです。


 coco030705さんへ
男前な書体ですか(^_^)。有り難うございます。
200枚を2ヶ月かかりで。書いても書いても満足行かないものですから、
毎年このくらい書くことになります。
本人は、、、コメント控えさせていただきます(笑)


 月と、さんへ
月と、さんに一字書いて送るなら、、そうですね~~、「夢」、
「爽」、、かな~~。
でも月と、さんの本の字は自筆でしょ?。個性を発揮できる字を
書けることが一番です。すばらしいと思いますよ。
by aranjues (2007-12-23 21:13) 

ecco

大変失礼な質問かとは思いますが
あらんさんの書はなんと書かれているのですか?
by ecco (2007-12-23 21:30) 

ecco

大変失礼な質問かとは思いますが
あらんさんの書はなんと書かれているのですか?

日本文学科卒の私は
大学一年の時、書道が必修で中学のときに使っていた
書道セットを持ち歩いていた事思い出しました(笑)
by ecco (2007-12-23 21:33) 

りんりん

私も うかがいたかった事を↑でeccoさんが質問してらっしゃる♪

「蔵法」?って一応読んだんですがなんじゃそれ? どっちから読むの?
と無教養ですみませぬ。

字に関しては繊細だけど、ピリピリ感がない気持ちいい作品だと思います。
by りんりん (2007-12-23 22:33) 

袋田の住職

墨色が良いですね!
by 袋田の住職 (2007-12-23 22:45) 

袋田のご住職が仰られるように、
墨色がいいですね(^^)
ボクは”書”の経験もセンスもありませんが
なぜか、見とれてしまうんですよね~。。。
by (2007-12-23 23:44) 

せーらーむふ〜ん

お疲れ様でした^^
絵画と同じく心で感じ取って「いいな~」と思っても
どういいのかは説明出来ません(汗)
単なるボキャ貧?(苦笑)
by せーらーむふ〜ん (2007-12-24 01:00) 

koto

なんて書いてあるのかわかりませんが、素晴らしいということはわかります。
by koto (2007-12-24 02:06) 

aranjues

旅爺さん へ
個性ある字を書けるようになる事が究極の目的のような気がします。
いつまで経っても真似をしてるばかりです。書には臨書と言って、
古筆を真似ることから始まりますが、いつまで経ってもそこから
脱却できません。この字をごらんになって個性があると思って
いただけるなら無上の喜びです。


 2ndLTさんへ
書を始めた頃はここまでPC万能になるとは思っていませんでしたが、
日頃書かなくなってより書が面白くなりました。
炭の香りもいい物です。

水郷楽人さんへ
何か打ち込めることに楽しみや生き甲斐を感じればこんな幸せなことは
無いと思います。水郷さんの野菜作り、、私には絶対真似できないことで
す。書は非生産的ですが、野菜作りはある意味生産的アートじゃあないかとブログを拝見しながら感じています。


 sanesasiさんへ
拙い書をお目に掛けてしまいました。何年やっても満足に書けたことは
ありませんが、sanesasiさんのような大先生に批評していただき
恐縮です。全紙に大字を書くことは肉体的にもつかれます(^_^;)。
持ち運びにも疲れます(^_^;)。これからもたまには拙書を取り上げると
思います。その時はご笑覧ください。
翠軒先生の書、始めた頃は好きではなかったのですが、いつの間にか
染まってきたようです。

がま親分 さんへ
そんなたいそうな事でもありませんよ。ただ字を書くだけですから。
ただね、夫婦げんかしたときなど、怒りを収めるのには結構効果的
ですからそういう面では知らず知らず修行してるのかも知れません。


 kaoruさんへ
何でもいい、打ち込めることを見つけることが大切だと思います。
書もその一つの手段、ただ、自分で書を見つけたことには、
自分にniceを付けてもいいかなと思ってます(笑)
by aranjues (2007-12-24 11:32) 

aranjues

 ゆっきぃさんへ
憧れるのは 書 だけですか~~(笑)
私も始めるまでは逆さにしても解らないくらいでしたから。。
女性は皆さん、綺麗な字ですからいいですよね。
私も綺麗な(上手じゃなくてもいいから)字を書く女性には
憧れます(笑)

 春分さんへ
余白を大切にとか言われますが、、なかなか気が回りません(^_^;)
「法蔵」と読みます。仏教用語で阿弥陀などと同義のようです。
by aranjues (2007-12-24 11:38) 

aranjues

 渋樹さんへ
確かに一年の節目にはなりますが、、無しなら無しでもいいん
ですがねぇ(苦笑)
何の世界でも打ち込める世界があると言うことはすばらしいですよね。
渋樹さんを含めてソネブロのすばらしい写真の数々、いつも感心して
みています。

 eccoさんと リンリンさんへ

上にも書きましたが「法蔵」と読みます。仏教用語です。

 eccoさんへ
 私は水曜日の稽古に行くときは未だに、子供が貰って余った
書道鞄に硯です。鞄にはちゃんと子供の名前が書いてあります(^_^;)。
硯などは、中国行ったときなどに買ってきり、いただいたりした結構高価な
ものもあるのですが、使ったことがありません。弘法、硯も選ばずです。

 リンリンさんへ
法蔵ですよ。日頃、世間の一般常識、不必要な教養まで知識豊富な
リンリンさんにしてはお珍しや。
仏教用語です。一度ネットででもお調べ下さい。不必要な教養
必要なら(笑)
縦書きでも横書きでも毛筆書は100%右から読みます。左から書くようになったのは外国語の影響でしょうかね。だいたい硯を右に置きますので、左から書き始めると墨がたれるし、、、。なお、硯を左に置けばいいやんというへりくつはききません、悪しからず(^_^)
by aranjues (2007-12-24 11:54) 

aranjues

袋田の住職さんへ
本来はもう少し薄く書く墨なんですが、薄いほど技量の差がストレート
に解りますので、めいっぱい濃く摺って書いて有ます。
淡墨で格好良く書ければ理想なんですが。ご住職は書くことは仕事の
ようなものでしょうね。

 たろうさんへ
見とれるのはビールとつまみだけかと思ってました(笑)。
自分の作品は会場でも避けて通りますので、じっくり見る人は
貴重です。

 せーらーむふ~んさんへ
作品を発表してどう感じるかは全く個人の感性の問題ですから、
何となくいいと思う、、これも立派な批評だと思いますよ。
だいたい何処がいいかなんて考えながら見ると全体が
見えなくなりますから。

 kotoさんへ
上にも書きましたが、「法蔵」と読みます。
法の字が堅いですね~~(^_^;)
by aranjues (2007-12-24 23:58) 

月と、

私・・・・・もっと繊細な字が書きたい(笑)性格がでますなぁ(笑)

墨、私のは和紙に書くときは「コミックインク」を使用しています。それを薄めたり原液だったり。色をつけるときに滲まないので助かります。逆に主線を使用せずに色付けを行うときには顔彩を使用しています。
ポストカードなどにはにじみがあり、余り適さないため、筆ペンを使用しています(笑)パステルを使用するときにも便利です~。で、結局大掛かりな作品を書くときのみ・・・・・・墨をすります(笑)まったく邪道な書道です(爆)
でも、そういっていただけると幸いです。感謝♪
by 月と、 (2007-12-25 00:37) 

今まで隠していた爪ですね・・・
素晴らしい趣味です。
by (2007-12-25 10:39) 

ジャパネスクといったら、私、和太鼓奏者に津軽三味線奏者ですよ。
ちょっと休んでいますけれど(笑)
ダイアミックで繊細で、書も和太鼓も、通ずるものがありそうな・・・?
by (2007-12-25 21:55) 

aranjues

月と、さんへ
書に正道も邪道も無いと思いますよ。自分がいいと思えばそれが正道で。
月と、さん、字に対してははとっても繊細な気配り方ではないですか。
意外でした(笑)

 こぎんさんへ
隠してたわけではありません。爪をかむくせがありまして、爪が
見えるほど生えてこないだけです(笑)。

 ゆきさんへ
和太鼓に津軽三味線ですか、すばらしい、惚れ直しました(笑)。
ダイナミックかつ繊細な書が書ければすばらしいですが~~、
ヘナヘナかつボテボテな書しか未だに書けません(^_^;)
by aranjues (2007-12-26 10:19) 

すごくいいですね。
実は、ここ2〜3年、書を習いたいと思いながら、実現できないでいるんです。ちゃんと字が書けることって、素晴らしく素敵なことだと思います。
来年こそ、実現できるかなぁ。
by (2007-12-27 00:28) 

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