肝臓移植に思う [ベルギービール]
きょうはちょっと重い話題を。
某大学病院で、生体肝移植ドナー(移植する肝臓の提供者)が、下半身不随になっているそうです。さらに不運なことにレシピエント(提供された側)は、術後3ヶ月で感染症になってお亡くなりになったとか。ご家族に取っては不運としか言いようのない出来事ですが、医療に携わる側としては不運だけではすまされないと感じています。
下半身不随になった原因が、抗凝固剤ヘパリンの過剰投与で、脊髄出血を起こした結果だとか。これが信じられません。詳しい事情を知りませんのでこれだけの情報でコメントは出来ないのかもしれませんが、こういうあり得ないような事を聞くと、感染症でなくなったことも手術が未熟だったのでは、、、と思われても仕方ないのでは。ご家族のことを思うと心が痛みます。
年間4千例以上の生体肝移植が実施されている現在なら術後管理のノウハウもしっかり確立してるはず。どうしてこんなことが起こるのか、、関係者がお詫びの会見をされたのだからDr側のミス、、全く信じられません。
「非常時の正常心、正常時の非常心」、20年前結婚式の時に形成外科の恩師から手術に望むときの心構えとして贈られた言葉です。
この言葉を忘れないよう日々の診療に望まねば、、この事件からの教訓です。
明日は休診日、今夜は SHIMAY のREDで閉めます。
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